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高校生クラリネット吹きから質問を頂きました。
【質問者】
こんにちは。わたしは高校の吹奏楽部でクラリネットを演奏しています。
アレクサンダーテクニークの先生にレッスンを受けたこともあり、呼吸のことについて多く教えていただきました。その中で主に言われたのが、「息を吸う時に肩甲骨が上がる感覚が感じられるように」「肺の上の方も使ってみよう」ということでした。
それを意識したら、とてもラクな呼吸ができました!
レッスン後もいろいろ試してみたり、またバジル先生のホームページなどを読んだりしていたら、吸う時に「吸おう」と思うより、具体的に「肋骨・肩甲骨を動かしてみよう」と思う方がラクに吸えることをより実感できました。
しかし、ある時気付いたのは、息を吸う時に肺のあたりは結構膨らむのですが、逆にお腹の方は凹んでるのです。
肺が空気で充満すると、それだけ横隔膜の下にある内臓が押し出されて、その状態が「お腹が膨らむ」ことであるのは理解してます。
でも、逆に所謂「お腹が膨らむようなブレス」をすると肺があまり動いていないんです。
寝転がって横隔膜の動きを体感するエクササイズをやっても、同じでした。
この場だけで解決するのは難しい質問だと思いますが、実際「肺が膨らむこと」と「お腹が膨らむこと」ってどちらが先であるとか、どちらの動きの方が大きいとかってあるのでしょうか。
【バジル】
こんにちは。
仰向けになって数分リラックスして、小さく鼻から息を吸ったら、お腹が少し膨らみませんか?
【質問者】
はい、膨らみます。
寝ている時の呼吸は腹式呼吸で、むしろこの時は肺のあたりを動かそうとすると、体を起こした時よりエネルギーを使います。
【バジル】
背中が地面に当たって摩擦で肋骨が動きにくいからなのか、姿勢や呼吸に関係する筋肉がお休みしているからなのか分かりませんが、それで普通だと思います。
仰向けにリラックスしたあと、ゆーっくり軽く鼻から息を吸っていると、お腹のあとに肋骨動きませんか?
【質問者】
確かに、お腹の後に肋骨が動きます。
でも、肋骨が動く時にはお腹が凹み始めているのです。
無駄な力が入っているからでしょうか。
【バジル】
いったんお腹が膨らんだあとに、肋骨が動くなら大丈夫だと思います。
途中息を吐いていないでしょ?吸い続けているなかでそうなってるんですよね?
どうしてもお腹を膨らませたままにしておきたい場合は、この記事を参照してください。
【横隔膜の使い方と、息の支えを体感できるエクササイズ】
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このエクササイズの中の「8」の「力が入っている感覚」を体験できたら、
そういう力のかけ方(横隔膜を下げ続ける力)をわざと続けながら、あるいはむしろ強めていきながらさらに吸うと、
お腹が膨らみながら、あるいは膨らんだまま、あるいはいままでより凹みが少なくして肋骨を動かせると思います。
【質問者】
考えてみたら、案外シンプルなことでした。
お腹というより横隔膜を意識してみたら、いつもよりラクに息が入って来ました。
また、吐くときも横隔膜を意識すると、息が安定します。
また、色々試してみたいと思います。
忙しい中、返信してくださりありがとうございました!
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了
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