バジルクリッツァー
ホルン奏者・アレクサンダーテクニーク教師
担当講座一覧
8月1日(土)13:35-15:05
【アレクサンダーテクニーク】
皆さんも一度は耳にしたことがあると思います。「体の使い方」をレッスンするという、アレクサンダーテクニーク。欧米では 何十年も前から学大学の授業で取り入れられてきておりそれで聞いたことがある方も多いでしょう。
しかしながら、実際のアレクサンダーテクニークは単純に体の使い方を指導するものではなく、「思考と体を区別せず、一体的なものとみなす」前提から出発しており、それゆえに大変特色的なメソッドであると同時に分かりやすくはないメソッドでもあります。
今回は、アレクサンダーテクニークを理解していただくための講座というよりは(90分1回の講座で理解 はなかなか難しいものがある)、アレクサンダーテクニークを、なんとなく雰囲気ではなくしっかりと知っていただいて、アレクサンダーテクニークにおいて根本的かつ楽器の演奏に即座にそして常に活用できる重要ポイントを1つお伝えいたします。
8月1日(土)17:05-18:35
【奏法多様性】
「正しい奏法」を探すのではなく、自分自身の奏法を見つけ。金管楽器の世界では、これまで多くの「正しい奏法」が語られてきました。
腹式呼吸が正しい。
顎を張るべき。
アンブシュアはこうあるべき。
息はこう使うべき。
しかし、実際に世界で活躍する奏者たちを見てみると、その方法や身体の使い方は決して一つではありません。
この講座では、私自身が長年ホルンを演奏し、悩み、試行錯誤してきた経験を背景に考案した「金管奏法立体マトリックス」を通して、奏法を多角的に捉えるための視点を紹介します。
呼吸法、息の流し方、アンブシュアの捉え方。それぞれに存在する異なる方向性を知り、「どれが正しいか」ではなく「自分にとって何が機能するか」を実際に探っていきます。
大切なのは、先生や伝統から与えられた一つのモデルに自分を合わせることではありません。奏法の選択肢を知り、自分自身の身体と演奏に耳を傾け、自分に合った方法を自ら選べるようになることです。
この講座は、奏法の答えを一方的に教えるものではありません。むしろ、奏者一人ひとりが自分自身の「答え」を発見するための地図を提供するものです。
8月2日(日)15:20-16:50
【アーノルド・ジェイコブズの哲学ー全ての奏法議論は無駄であるー】
日本やドイツでは、アンブシュアは「顎を張る」「固める」「動かさない・変える」といった言葉で教えられることが多いでしょう。
しかし、金管楽器大国アメリカでは
「もっとアンブシュアをリラックスさせて」
「必要最小限の力しか入れないように」
「アンブシュアは柔軟に動けるように」
といった言葉や考え方が使われることがごく普通です。
・・・矛盾しますね。
もし、どちらかだけが正しいのだとしたら、どちらかの方からしか優れた 奏者は生まれないでしょう。したがって、どちらも間違っていないのです。間違っているのは、何かの言葉や考え方をタブー 視することです。
そんなアメリカでは実は最大の主流は「アンブシュアのことを考えることすら マイナスである」と喝破する考え方です。
それは、シカゴ交響楽団チューバ奏者故アーノルド・ジェイコブズに始まる金管楽器教育・奏法の教えと哲学です。
ジェイコブズは、脳神経生理学や解剖学にも大変詳しく、アンブシュアの働きや仕組みにも精通していました。そのうえで、アンブシュア含む身体や奏法のことを意識するのは有害であり不必要であることを見抜きました。
実際のところ、どんな奏法論でもそれに触れたり意識したりしたところから調子がおかしくなっていった、音楽が楽しくなくなっていった人というのはたくさん 存在しています。その人たちの声は否定され無視されがちです。
しかし、ジェイコブズの哲学を知ればその人たちは何もおかしくないし間違っていなかったことが分かります。
8月3日(月)15:20-16:50
【リアル問題解決レッスン】
公開レッスン形式で、参加者の問題解決・技能向上のプロセスを言語化・可視化しながら進めます。アレクサンダーテクニーク、奏法多様性、アーノルド・ジェイコブズ。これらのコンセプトや知識が具体的に目の前の実例にどう関わり、どう実効するかを理解頂きます。

