非常に真剣に取り組んでいる仕事や、
とても上手になりたいと切望している趣味など、
情熱や愛が深いがゆえに《それなしの自分》が想像しづらいですよね。
むしろ、想像したくもないくらいかもしれません。それを取ってしまったら虚ろな空白だけが残ってしまうんじゃないか・・・と。
しかし、ほんの1日だけにせよ、存外の長い休みにせよ、ものすごく入れ込んでいた仕事や趣味から離れてみると思っていたより大丈夫だった、なんて経験はありませんか?
さらに、その休みから戻ってくるとなんだか仕事や趣味が新鮮で、力も抜けていてパフォーマンスが良い感じになっていたなんてことを経験しているひとも多いでしょう。
休むことの効用は、仕事や趣味などの《対象》から自分という存在の感覚を切り離すことができることにある、という面もあるのではないでしょうか。
《それなしの自分》も経験してみると大丈夫、
《それなしの自分》がまた仕事や趣味に戻ったときにブランクはそんなに悪い作用が無かった。
《それなしの自分》で過ごしたことが、むしろ何か良いヒントや感覚を与えてくれた。
そんなこともあるものです。
《それなしの自分》の居心地の悪さを紛らわすために仕事や趣味をやろうとするのもひとつですが、そこはちょっと休むか待つかしてみて、《それなしの自分》でもいいから仕事や趣味の活動を行ってみる。
そのときのどんな感覚や経験をするだろう?
価値ある実験です。
Basil Kritzer