喉で息の流れを止めてしまう….どうしたらいいの?

アマチュア・ホルン奏者の M さんよりご質問頂きました。

【質問】

バジル先生に以前レッスンを受けてから、吹奏する際のストレスはだいぶ軽減はされてきたのですが、特にオクターブ以上の上行スラーする際にわずかですが、喉が「んぐっ」と鳴ることに気づきました。息の流れを喉で止めているような感じなので、これを止めてみたいのですが、意識してコントロールするのがちょっと難しいです。これに対して何かアイデアがありますでしょうか?

【回答】

アイデア1:頭を傾ける

お会いした際の記憶も交えての回答となりますが、確か、Mさんは高音に行くにつれて、「顎を引き、マウスピースとアンブシュアの角度がより水平方向に少し動く」タイプだったと思います。

この動きはMさんにとって必要な動きだと思います。マウスピースとアンブシュアの角度のアジャストを行っているからです。

しかし、その動きをする際に、結果的に顎を引く動きで首を圧迫している可能性があります。頭が後ろ方向に押しつけられるような感じですね。

顎の下側というか裏側のあたりが狭いような感じはありませんか?

もしあれば、それが軌道や口腔を圧迫・変形させているのかもしれません。それで「んぐっ」となるのかも。

そこで、同じアジャストを「もっとうまいことできる方法」を提案したいと思います。

それは、

「頭を傾けると意識して結果的に顎が引ける(能動的に引こうとしなくても)」

というものです。

頭の乗っている場所を覚えていますか?

耳たぶの裏を触ると、頭蓋骨がありますね。
たいへん大雑把ですが、だいたいそのあたりです。

そして、そこより上、目より上&耳より上にあるのが「頭」です。
ちょっと触って確認するといいかもしれませんn。

その、だいぶ上の方にあって大きな頭を、いま確認した「乗ってる場所」を意識しながら軽く前に傾けてみて下さい。結果的に目線が下を向きます。

すると、「顎を引く力」を使わなくても、角度的には顎が引かれているような感じになっているのが分かりますか?

音を上行する際、こういう傾け方でやってみてください。

アイデア2:手首の可動性を使う

角度のアジャストにはもう一つ使える要素があります。
それは、手を動かして楽器(マウスパイプ)の角度を変えようというものです。

ひょっとしたら、手首を固定しがちかもしれません。

ですので、「手」を動かそうと思って(腕ではないですよ、手です)、楽器を動かしてみて下さい。
手の中の楽器と手の接触している面を支点にするような感じです。

すると、マウスパイプがゆらゆら上下するのが分かりますか?ちょっとの力とちょっとの動きで、マウスパイプとマウスピースはかなり上下させられるのが分かりますか?

これも活用して下さい。

アイデア1とアイデア2を両方使うと、必要な「角度アジャスト」がラクにできます。

そうすると、強く顎を引かなくて済む(見た目上はもっと顎を引いているように見えるかもしれないですが、それでもOKです)ので、「んぐっ」問題の解決につながるかもしれません

アイデア3:力はお腹

もうひとつ役立つかもしれないことがあります。

音を上行するとき、「力」は必要になります。第一義的には息の圧力の増大です。

この息の圧力を増す方法にはいくつもの選択肢がありますが、いちばん効率がよいのは、「お腹の力」です。

音を上行するとき、本能的に「もっと力が必要」ととっさに感じます。この直感は正しいものです。

ですが、その「力」をベロや胸や首で入れようと、ついついしてしまいやすいのです。

ですから、上行パッセージに取り組む際、「力はお腹」と意識しながらやると良いでしょう。

さらに詳しくは、こちらが役立つかと思います→『息の圧力の作り方』

以上、アイデア1〜3を併用してみてください。

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