ミスをしても、「自分」の存在価値は傷付かない。

二週間前にマウスピースを変えたのをきっかけに、「音が外れても、ミスってもほんとうに構わない」「だから骨盤底に息のコントロールを預けよう」とよくよく思いながら吹いてると、ミス量が四割くらい減った。

より普通のマウスピースにしたことで、息の仕事のキツさが減った。そのことで逆に骨盤底にコントロールを預けきる気持ちになれた。こういう技術的な要因が一部。

でももっと大きな要因は「ほんっとに外してもよい、ミスしてもよい」という思考を意図的にするようにしている面。

プロアマ問わず、数年以上の経験と技術を持つひとがミスや不確実さ、不安定さに悩み苦しみ緊張する最大の根っこは「ミスしてはいけない」「ミスしたら‥‥以下悪い連想」というタイプの思考。

逆説的だが、「ミスをしても大丈夫」「音を外そうが、ミスしようが、自分には本質的に価値がある」とぎこちなくても気持ち悪くてもよいから意図的に「思う」ようにするのが、ミスの悩み苦しみから解放される方法に思う。

これが事実であることを、頭でも心でも理解していけると、本当にものすごく変わります。どちらからでもよいです。私は頭で理解しているので、それを少しづつ少しづつ心に染み渡らせています。時間はかかりますが、その度に、意味ある変化や解放、成長があります。

逆説的であり、皮肉ですが、ミスに気を取られないことこそがミスを減らす王道なんですよね..ミスが多いか少ないかでもちろん試験やオーディションは行方が変わる。でも、ミスの多い少ないは「減らそう」としても結局変わらず、そこが「実力」なのかもしれません。

「ミスしたら、最悪どうなるのか」を深く見つめると、死ぬわけではない。そして自分という存在に傷がつくわけでもない。そこまで踏み込めて、そこから「ミスしても大丈夫」と心から思えると、緊張が無くなります。私もその途上です。

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ミスをしても、「自分」の存在価値は傷付かない。」への4件のフィードバック

  1. 力まないようにとは思っていても・・・
    音を外さないようにしようとする時、特に口の中(軟口蓋?)に感覚を求めてしまいます。
    つまり、力を入れることによって「コントロールできてる感」を得ようとしているのだと思います。
    結果、口の中を締めてしまい、音が外れるのでしょう。

    音が力んでても外さない人って、体が力んでても口の中のコントロールが上手い人なんでしょうか。
    また、音が良くても高い音が出なかったり、音を外しやすい人は、口の中のコントロールが下手な人なんでしょうか。
    (アレクサンダーテクニークの目指すところとは違いますが、他人の演奏を見ていて気になります。)

  2. NO NAME さん

    前半、的確な観察ですね!その通りだと思います。

    >音が力んでても外さない人って、体が力んでても口の中のコント
    >ロールが上手い人なんでしょうか。

    そうです。ソルフェージュができていて、運動神経が良い人。要はセンス才能が高いひと。

    >また、音が良くても高い音が出なかったり、音を外しやすい人は、>口の中のコントロールが下手な人なんでしょうか。

    まず第1にソルフェージュ。
    第2に技術的要因(口の中含むがそれにに限らず)。

    でも基本的には、口の中のコントロールを意識しなくてもよいはずです。口の中のコントロールを意識することですごくうまく人も一定の割合いると思いますが、逆に力む人も多い。

    管楽器演奏の「自分がやるところ」の最大のキーポイントは「骨盤底」。

    その「骨盤底」含む全てのパーツが最大限にうまくいくようにするのがアレクサンダーテクニーク、って感じでしょうかね。

  3. バジルさん、コメントありがとうございます。

    なるほど、ソルフェージュを忘れていました。(肉体的に対して精神的なという意味ではないですが、)どちらかと言うと内的、根源的なものですね。
    骨盤底と腹筋群の働きについてはこちらのブログ、メルマガで兼がね拝見しております。実践は一歩ずつ進んでいると思います。

    いずれ読みたい記事があります。歌と楽器演奏の関連と差異(のまとめ)です。
    別に人前では歌いませんが、カラオケに行く時があるので……笑
    あくまで”いずれ”ですが、よろしくお願いいたします。

  4. NO NAME さん

    ソルフェージュを忘れると、もはや体はどこに向かって何をしたらいいかわからなくなるので、絶対おかしくなります。

    ソルフェージュがはっきりするだけでも、問題の多くは解決していきます。

    歌と金管楽器は似ていますよ。声帯を震わせるのか唇なのか。

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