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金管楽器を吹く方、そしてフルートを吹く方に多いなと思うのが、うまく演奏できないことに焦ったり落ち込んだりして、『自分の吹き方を全否定』するという”間違い”をおかしている方。
マウスピースや歌口の位置がダメとかアパチュアが横だからダメ、とか。
それで位置とかアパチュアの形とかを変えようと試みるけど、そこ変え先が『真ん中』とか『左右対称』とか、人体構造や個人差を考慮しない図形的な発想で、成果がないことが非常に多い。
ただ困ったことに、『自分の吹き方全否定』をしてしまってるから、成果がないという現実から学びや気付きがない。
うまくいかない、うまくできないことがあるからといって、自分の吹き方が土台から間違ってると思ったり、丸っきり変えようとするのには本当に気をつけよう。
特に見た目から判断して、見た目を変える・整えることで解決しようという発想は、焦りや不安があるときは距離を置こう。
全否定や一発解決、故障修理や部品取っ替え的な発想は危険信号だと解釈してみるとよいかもしれない。
代わりに、まず一回落ち着こう。
どうすればできるようになっていけるか自分なりの仮説を作り、その仮説に沿ってやってみよう。
自分の体力と技量に合わせて教本やエチュードを探したり選抜しよう。音楽的に楽しめるものを探して採用しよう。
無理をせず、気持ちや体調がちょっとノッたときに少しむずかし目のことやハード目のことにチャレンジしよう。
全否定は、気の迷いなんです。
Basil Kritzer