管楽器界の進歩

Twitter でのつぶやきより。

10月に名古屋に二日間、アレクサンダーテクニークのセミナーに行くのですが、ほとんど告知を手伝わずしてあっという間に50人弱が満員に。オーガナイザーの方の人望人徳がいちばんの理由だが、なんか確実に音楽界、とくに管楽器界に地殻変動が起きている気がする……

根性論で済ますのではなく、自分はダメなんですで済ますのでもなく、外側からとってつけたように「正しい奏法」を叩きこもうとするのでもない。もっと自然かつ頼れる理にかなった方法を探求し、自分の可能性を拓こうとするひとが増えている気がする。

時代が進んで自由に自発的に考えやすくなってきていて、ネットがそういう人たちをお互いに結びつけて背中を押している面も大いにあるんだろうなあ。

先日、尚美ミュージックカレッジでの講座ではじめに「お腹に息を入れてお腹を膨らまして外に押し出し、お腹を硬く保つのが正しい呼吸法だと思うひと?」と尋ねてみたら、30人中2人しか手が挙がらなかった。10年前や15年前だったら大半の手が挙がったはず。管楽器界、進歩してる!

きっと若い世代の吹奏楽指導者たちが、指導のやり方を変えていってる?若いプロ奏者たちも、学校吹奏楽学部員ひとりひとりが最大限に伸びて行くことをいちばん大切にしているのも感じる。常識や当たり前をや決まり文句をよい意味で疑い問い直し自分で考えようとしている現役音大生もすごく多い。

学校だとか部だとか組織の秩序を守るために自分が理不尽に犠牲になってもいさに無駄か、という感じが広がってきてるのかも?何にせよ、自分の考えを大切にして深め、かつ、ひとから酷いこと言われても諦めずに自分の能力や価値観や活動を追求していく若い人が増えているのかもしれない。

何にせよ、モチベーションや精神面、思考態度や自律性、そして風通しというところで、日本の管楽器界はレベルアップが始まっているし、これから何かは分からないけど素晴らしい変化が起きるかもという期待を感じられるんですよねー。

っていうか私みたいな怪しい外人の言ってることが受け入れられてるのは「風通し」がよいが故なのは間違いありませんが(笑)

でもいまの若い世代が自分の頭で考えることを許されているのは、もっと上の世代の方々の努力と方向付けがあるからこそなのも強く感じています。私自身も、自分の活動が、60代〜40代の方々によって機会を与えられ導かれているから。大きな大きな視点と長期的な展望を持っている方々。

この方々は、あまり多くを語らないのですが、とてもさりげなく非常に重要な役回りを演じておられます。私は不思議と、非常に立派で器の大きい年長者の方々と知り合って助けてもらえています。不思議なもんだ。

先行きに希望や展望があるのはハッピーですね。

なんだか、吹奏楽学部や音大を教えに行ったあと、音楽専門アレクサンダーテクニーク教師養成コースの授業を通訳したり教えたりしたあとはいつもマインドが晴れやかになるなあ。向上心と創造性に溢れた人たちと関わるのは、とにかくたくさんの学びとエネルギーがもらえます。

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