息に乗せて歌う

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新訳:Singing on the Wind です。前回はこちら

【〜Singing on the Wind 息に乗せて歌う〜】

人間が音楽をする最も自然なやり方は、歌うことです。

ホルンの場合は、わたしたち奏者は「息に乗せて」歌っています。

歌うことによって確立されているわたしたちの自然な音楽の技術と、楽器の音をサポートし運んで行く息の流れを組み合わせているのです。

アンブシュアは声帯と同じ役割と担う働きを持ちます。

こうして、ちょうど必要なタイミングにおいて息の流れは保たれます。

音程と音質は、耳によってコントロールされています。心の中で歌っているかのように、求めている音程と音質を「心の中の耳」で聴き、本能的にアンブシュアと息の流れを適切なものへと調整します。

奏者が自身の楽器で生み出す音質は、その奏者の息のサポートの質に依拠します。息のサポートが良いと、アンブシュアは最適な効率性で働きます。

息のサポートが弱すぎるのであれ無理があるのであれ、質が悪いとそれが必要以上にアンブシュアが頑張らなくてはならない原因となります。

こういうことが息の流れを締め付け、その結果アンブシュアがもっとがんばることになってしまい、そのために身体の緊張を作ってしまいます。

こうなってしまっていることは、楽器から生み出される音に聴いていて明らかな形で現れます。良い質の息のサポートを確立するには、まず息を吸う必要があります。

『息の吸い方の質が、楽器から出てくる音に影響を与える』

のです。

続く

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