ミスをしたら、自分は生きている価値がないー。無意識にではあるが、音楽家は内心それぐらい自分自身を追い込む。
ミスしたくない、音を外したくない、間違いたくない、という想いがなぜ身体に緊張をもたらすか?
ミスしたら自分はダメな人間だと評価の仕方を持っているからだ。存在、生命まで否定してしまうからだ。
生きている価値もないくらいに思っている。
それは恐ろしい。恐ろしいから緊張するのだ。
さて、「ミスしたら生きている価値はない」。
これって本当だろうか?
深く深く自分に問いかけてみよう。
理性では、そんなわけないのを知っている。
でも気持ちは?
感情は?
内心どこかで「ミスしたら生きている価値はない」と信じていないだろうか?
改めて自分に問いかけよう。
「ミスしたら生きている価値はない」
これって絶対本当?
例えば、あなたは誰かがミスしたら、「あいつは生きている価値はない」なんて思うだろうか?
他人に対して思わないのだとしたら、どうして自分に対してはそうなのだろう?
また、他人はあなたのミスを「生きている価値なし」と判断するだろうか?
他人は、あなたのことをそう思わないのに、どうしてあなたはあなたのことを「ミスしたら生きている価値なし」と思うのだろうか?
問いかけるうちに、自分の思い込みが良い意味で揺らいでくる。
では、「ミスしたら生きている価値なし」という信念があなたにどんな影響をもたらしているか確認しよう。
「ミスしたら生きている価値なし」と思ってみよう。さて、そのとき、身体はどうなる?
「ミスしたら生きている価値なし」と思うと、あなたの感情はどうなる?
「ミスしたら生きている価値なし」と思うと、あなたの人間関係はどうなる
身体は硬くなったり、しんどくなったり、お腹が痛くなったりしているかもしれない。
感情は、暗く、重く、不幸せになっているかもしれない。
人間関係においては、あなたは大切な仲間や家族とのつながりを切っているかもしれない。
「ミスしたら生きている価値なし」と思うと、あなたはあなたにこんな仕打ちをしているのだ。
そんな目に遭っていた自分に共感してあげられないだろうか?労ってあげられないだろうか?
そして、あなたはこれからも自分自身をそういう目に遭わせたいのだろうか?
もしやめたいなら、想像してみよう。
もし仮に「ミスしたら生きている価値なし」という想いが一切なかったとしたら。
身体はどうなる?
感情はどうなる?
気持ちはどうなる?
人間関係はどうなる?
最後に、逆を考えてみよう。
「ミスしたら生きている価値なし」の逆。
「ミスをしているから生きている価値がある」
現実、あなたは生きている。
だから、生きている価値がある。
「ミスしたら生きている価値なし」の逆。
「成功したら生きている価値なし」
あなたのことを妬むひとがいたら、あなたのことをそう思っているかもしれない。
逆が成り立つ。
ということは、「ミスしたら生きている価値なし」、これは嘘なのだ。
あなたは嘘を本当と信じるから、苦しくなるのだ。
気長に、根気よく、問いかけを続けてみて欲しい。
こんにちは、バジルさん。
”ミスしたら生きる価値ない?”を一読して
オケの練習に向かいました。
練習中、集中しすぎていて
バジルさんの言葉が言葉で意識に上がってくることはなっかたのですが、
とても自由でした。
バジルさんの言葉がストンの心に落っこちて、
深い所で作用していたんだと思います。
チェロがたくさん歌ってくれました。
そして
ほかの楽器との重なりがよく聴こえました。
たのしかったです。練習がとても。
ありがとうございます。
黒澤様
とてもとても素敵なシェアリング、ありがとうございます。
こういう声を知る事は、わたしにとって大きな大きな励みとなります。
はじめまして。私は音大に通っていて、ピアノなどの本番があるのですが、弾く前は割と落ち着いていて「大丈夫!」と思うのですが、弾き始めるとだんだん手が震え力も入らなくなってミスタッチも多くなってしまいます。
大学に入ってからピアノだけどうしても緊張してしまい、思うようなピアノがひけません。何か改善策はあるのでしょうか?
あかねさん
うん、このブログにはそういったことに関してたくさん関連記事がありますので、
「緊張」
「震え」
などのキーワードや組み合わせをブログ内検索して、でてくる記事をいくつか読んでみてください。
Basil