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ツイッター(@BasilKritzer)で学生さんから質問を頂きました。
・発音の「硬さ」を悪いものと思い込んでいたこと
・楽器の構えかたの非効率でズレがでていたこと
に気がつくことで、改善しました(^^)
どうぞそのやり取りをごらんください。
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【質問者】
バジル先生質問です
わたしは発音がすごく苦手で、外すことは少ないのですが音の立ち上がりがはっきりしません。
タンギングをしっかりすることで音が固くなったり発音がプルッってなってしまいます(特に高音)
どうしたら固くならず外さずにハッキリできますか?
【バジル】
その「硬い」というのはほんとうに硬いのかな?
プロのホルンの先生の発音をベルの真後ろから聴いてみると、多くのひとが思っているよりかなりパキっとしていますよ。
まずはそこをチェックしたいです。いかがですか?
あと、ホルンの「プルッ」は、発音しようとしている音の後か先に、別の音が一瞬鳴っている音なんです。
発音後にひとつ上か下の倍音が一瞬鳴っているときと、狙っているよりひとつ上か下の倍音が鳴った後に本来狙った音が鳴っているときとがあります。
これを改善していくには二つのポイントがあります。
ひとつは、ひとつひとつの音の出し方を丁寧に見つけていくこと。いわゆる「練習」です。これは一生続けていく作業です。
もうひとつは、「ズレ」の原因を突き止めること。
ズレの原因は、身体的なこともあれば根本的にはメンタル的なこともあります。
音を出そうと思ったとき、音を出すために構えたとき、息を吸ったとき、息を吐いて発音したとき、発音の直後etc…
どのタイミングで変な緊張を感じるかを探ってみてください。
【質問者】
やってみて、自分の音を録音して聞いてみたら自分が思っているよりも息を入れて強く発音して大丈夫なことに気づきました。
発音するときにしっかりタンギングしないから、唇に負担がかかってバテることもわかりました。
音を外すのは左腕に力が入ってしまう構え方をしててそこが緊張していたのが原因だと思います。
左を向いて顔に楽器を持っていくように構えたら改善しました。
【バジル】
素晴らしい!左腕のことに自分自身で気がついたのはすごいですね。
– – 翌日- – –
【質問者】
発見した方法でいつもバテてしまう練習曲を吹いてみたら、高音も低音も跳躍もスラスラ吹けてバテずに何回も練習することができて、いつもよりいい音だねと言われました。
いつも苦痛だった楽器を吹くことが心の底から楽しかったです!本当にありがとうございます!
手だった譜読みもいつもよりはやく進めることができて練習時間が有効活用できました。発音はすごく大切なことだと改めて気づかされました!
【バジル】
素晴らしい!
よかったですね(^^)
Basil Kritzer
発音についていくつか記事をまわって見ましたが、該当するものがなかったので質問させてください。
チューバを吹いているのですが、低音部譜表第一線のG、その下のF、その下のEあたりの音を吹くときだけ、発音がこの記事のようにプルンッとなってしまいます。
だいたいひとつ上の倍音が一瞬なっています。
何故かわからないのですが、これらのブレスを吸った次の瞬間の音の出だしのときだけ急にどうやって吹くかわからなくなってしまうのです。
曖昧な質問で申し訳ないのですが、どうすればよいのでしょうか?
Pさん
中音域、もしくは中高音域からはっきり発音したあと p または pp で半音階でスラーして音を下降し、
目的の低音にたどり着いたらスラーからそのままその音をロングトーン(息を吸わず、マウスピースも口から離さず、スラーから音が鳴りっぱなし)。
ロングトーン中の唇の感じをよーく観察してなんとなく覚えておき、
ちょっとマウスピースを離して息を吸って、p でその低音をタンギング発音する。
っていう練習法が使えるかもしれません。
Basil
ユーフォニアムをやっていると、何故か柔らかくてフワッとした音が良い音というイメージで見られる事が多いです。(寧ろホルンとかよりそういうイメージで取られますね)でも、それはホール客席に到達するころにはどう聴こえているか?そういう音を目指すにはどう発音するか?
そういう事ですよね。イメージ的な表現ですが、音の出だしと音の終わり方とか、そういう練習を大事に考えた方が良いのでしょうか?
Kazさん
わたしは、物理的に「よく響いているかどうか」で判断するようになってから、迷わなくなりました。
Basil