高校生ホルン吹きより質問をいただきました。
【質問者】
高校生でホルンを吹いている者なのですが、いつもバジルさんの言葉には感動させられています!
今回は、自分でいろいろ試行錯誤してなおそうと工夫したのですが、うまくいかなかったので相談しようと思いました。
粘膜奏法をなおしてしばらく練習をしていると、どれほど小さくアタックしようとしても、「ポッ」っと始めに大きな音がなってしまいます。
原因を探すと、タンギングする時に、唇が厚いせいかアンブシュアを作った時にリムに押し出された唇が、前歯の間に入ってきて、上の歯の前歯の付け根に舌をあてなきゃいけないのに、舌が間に入ってきた部分にあたってしまうのです…
そのせいで、アタックした時に「ポッ」っという大きな音がなり、タンギングを続けるとアパチュアが開いていってしまったり、スタッカートの時は音がちゃんとならなかったりといろいろつらい点があります。
なにかいい解決方法はありますでしょうか>_< 【バジル】
タンギングはこうでなきゃ、っていう固定観念がもしかしたらあって、それが邪魔になっるのかな?という気もします。
なにか心当たりありますか?
【質問者】
いろんな人に聞いた結果、タンギングする時は舌を上の歯の付け根のところにあてなければならないという考えを持つようになりました。
【バジル】
奏でたい音を奏でるためなら、「タンギングの場所も、強さも、なんでもOK」ということにいったんしてみると、どうなるでしょう?
【質問者】
自分が奏でたい音を演奏できるなら、楽しく楽器をふけると思います!
【バジル】
では、やりたい演奏のために、タンギングはなんでもOKにしてあげてみて下さい。それでどんな発見があるか、実験してみて下さい。
【質問者】
タンギングは自由にしてしばらくの間実験してみます!
相談に乗っていただいてありがとうございます^_^
また連絡させていただきます!
【バジル】
2〜3日したら、成果や経過を教えてください。
– – – – -数日後- – – – –
【質問者】
少しの間実験をしていた経過報告なのですが、やりたい演奏をするためにタンギングを自由にしたら、ずーっと悩んできた自分らしい演奏が何年かぶりにできました!
これだ!!っていう瞬間があったのですが、やっぱりタンギングを自由にしたら、身体の無駄な力が抜けた代わりに、より発音がくっきりなってしまったように感じました。
これをどうなおしていくかも課題です…>_<… 【バジル】
それはよかったですね。発音がくっきりするのは、ホルン奏者にとっては良いことだと思いますよ。
名人たちの発音、とてもはっきりくっきりしています。
【質問者】
そうなんですかね>_< 少しはっきりしすぎてる気もするのですが。 【バジル】
次に試したいのは、「タンギングする」と考えるのを、「話す/おしゃべりする/歌う」と考えることに変える、ということです。
話すときに、「タッ!」って言わないですよね。でもタンギングって言葉にとらわれると、何がなんでも舌でなんとかしようとしてしまいがちなんです。
歌なら、「タ」も「ナ」も「トゥ」もあります。楽器も、基本的には同じで、「タッ!」だけじゃなくていいんですよ。
(とはいいつつ、だいたいにおいてかなり「はっきり」していることがホルンでは多いです)
【質問者】
話したりするかんじにですか…
楽器を吹く時に、タンギングのイメージをなくして、会話をしているようなイメージでフレーズを区切っていくんですね!
いろんな発音ができるように練習してみます!
【バジル】
また2〜3日したら、進捗おしえてください。
– – – – 数日後 – – – – –
【質問者】
いろいろ吹き方を試してみたのですが、もうどうでもいいから自分の吹きたいようにふこ!って思った時が一番楽で、しっくりくる演奏ができました。
この吹き方に、更に話してる時のような、豊富なヴァリエーションの発音を加えることができるように努力してみます!
例えば、ダダダダと発音してしまうと上下に運動して前に発声られないように思い、私は言葉に置き換えて、発音すると前に前に進み、音が前にアクセントが付けやすいように感じます。
栄福さま
そう、発声も発音も、響を得るポイントとしてはかなり「前」なんです。発声、発語、発話から離れてタンギング「運動」みたいになってくると、そこからずれてきてしまうのかもしれません。
こんにちは。
例えばバボラクの音色は柔らかい印象がありますが、よく注意して聴くと「トンッ」とか「ポンッ」といった結構はっきりしたアタック音が聞こえますね。でも音全体として「アタックが強い」という印象は無く、「柔らかい音」という印象が残る。
もっとタンギングはハッキリやっていいんだと思うと同時に、タンギングだけ取り出して音の印象を作ることはできない(そこにこだわりすぎるべきではない)と思いました。
かく言う私もタンギングはよく注意されるので、時々意識してタンギング練習をしますが、そこだけに注力し過ぎると、何が正しいのかよく判らなくなったりもします。
タンギングの注意を受けた時、タンギングそのものに問題があるとは限らないのかもしれませんね。
MNさま
おっしゃる通り、バボラク氏は実はアタックはとても強く、明確ですね。
高校でホルンを吹いている者です。
私もこの記事の質問者さんのように、アタックだけがボンッと大きくなってしまいます。アタックが強くなりすぎたいよう、NUと発音してみたり、息とタンギングのタイミングがずれないように注意してはいるのですが、なかなか綺麗なアタックができません。何か良い方法はありませんでしょうか?
るんるんほるんさん
本当に強すぎるのかな?
たいていの場合、みなさん質の良いクリアな発音を「強い」「汚い」って心配し過ぎているので…。
むしろ後押しのひとの方が多い。
Basil
自分の音の録音を聴いてみると、思っているほど舌は強くありませんでした。
ですが、やはりタンギングが息が入るタイミングより早く出てしまうようで、アタックが「トゥフー」となってしまいます。
るんるんほるんさん
息を入れようとする代わりに、音を鳴らそうと思ってみたら変わるかな?
音を鳴らす感じで練習してみたところ、だんだんと舌とのタイミングが合うようになってきました!
今までは、息を入れることにばかり意識を向けていたのかもしれません。
ありがとうございました!