*2010年の記事です*
大学時代にエッセンでロイド先生に始めてレッスン受けたときから卒業まで言われてて(全員言われ、そしてほとんど伝わらなかったようだけど 笑)たのが、
「舌を緊張させないように」「舌を自由にラクに」。
卒業後二年以上経ってから初めて理解と実践できた…
長いことかかるなあ、ほんと。
「ああ、ベロ緊張するなあ」といつも思うことが多くて、きょうも思ったんですけど、思った瞬間ふと、
「ちょっと待て、緊張させてんのは僕でしょ、それなら緊張やめるのもできるはずじゃん。」
って思ったんですね。
アレクサンダーテクニーク教師養成トレーニングに入学してから、とくに毎年シアトルから教えにくるキャシー・マデン先生のおかげで、
・空気を押し上げる力を発揮し、コントロールしてるのが胴体とくに腹部の筋肉の動き。
・強く速く流れる空気の力に対して頭/首/胴体の安定を実現してるのが頚部の筋肉。
・ベロはアーティキュレーションや空気の通り道の形状などを作るなど、空気/音を操作しる役割(首や胴体の安定という力仕事には役不足)。
・ぼくは位置的に近い頚部の筋肉の仕事とベロの仕事を混同している。
・そのためベロと頚部の筋肉をいっぺんにかつ過剰に緊張させている。
・感覚が位置的に近いから、感覚認識が未分化になりがち。管楽器奏者は普通のひとより何倍も繊細かつ正確にこのあたりの感覚認識が必要。
というところまで理解できてました。
それがきょう、「なんかしらんけど緊張する」という自分と距離のある認識から、「あ、自分これやってるからやめれる(変えられる)はずだ」っていう主体的な認識に変わった。
そしたらベロと頚がはっきり区別して考えられるようになりました、突然。
そうすると、頚もベロも全体として緊張が減ったし(それまでぶつかり合って相殺してた力があって、結果的にもっと力を使わざるを得なかった)、とくにベロに対しては具体的に「そんなに頑張らんでいいよ、全部いっぺんに緊張しなくていいよ、もっとラクに自由に動けるよ、ほんのちょっとで大丈夫だよ」と思えるようになりました。
すると今までずーっと引っかかってた技術的問題が、意図通りになる手応えが!
これまではベロの力抜いたら頚の安定が失われ、頚を安定させたらベロが力むという循環から抜けられなかったんです。
たまにうまくいくけど意図に従ってはいないというか、うまくいかせる意図が特定できてなかったというか。
それがきょうは意図した通になって、「考え方」がついに見つかりました。その考え方ができるようになったというか。
スラーよりタンギングしたときの方が力んでうまくいかないという長年の問題あるいは謎に解決が見つかったと思う。
やっぱりこういう上達ってのは義務感や野心からは生まれないっすね。長年の観察と新しい情報にオープンでいられてこそだし、それって結果で自己批判せずに興味と好奇心から練習を重ねる以外に無理なんじゃないかな。
なんにせよ、やーっとロイド先生の言ってたことやってたことが理解できました。七年がかりか…。亀の歩みだ…。ぼくは下手くそだから七年かかってしまった(汗)
しゃーないですね (^_^;;;)
アレクサンダーテクニークとホルン奏法の融合。あなたのブログは得難いソースです。
hit-kob さん
コメントありがとうございます。
ときどき nice も頂いていて、ありがとうございます。
hit-kob さん、プロフィールによると京芸卒業ですが、音楽されているのですか?
『舌骨筋群』ー管楽器奏者のためのBodyThinking4ー
管楽器奏者のためのBodyThinkingパイロット版。 稿ごとに、身体のさまざまな部位や骨、構造、筋肉、仕組みを一つ例にとって、演奏に役立つ考え方を紹介していきます。 第五回は『舌骨筋群』。 図はこちら。 このように舌骨から各部につながる筋肉たちです。 新・動きの解剖学より このように舌骨から頭、顎、舌、さらには肩甲骨とも筋肉のつながりがあります。 この図を見て、演奏に活かせるアイデアは何でしょう。 ①タンギングやブレスコントロールに、しかもアンブシュアにも頭や腕は無視できない! 舌骨は、字の通り舌が根付く筋肉です。 ということは、この舌骨の位置や動きが、舌に直接関係していて影響を与えているのは、想像に難くないと思います。 管楽器奏者は、舌のことは、かなり気付くと気付かざると意識しているものです。 タンギングについて悩んだり考えたり取り組んだ経験のあるひと。 ブレスコントロールと舌の関係を考えたことがある人。 あるいは、舌は空気の通り道を形づくってもいますから、「喉を開ける」ことを意識していると、多くの場合は実は舌の感覚が「喉を開ける」感覚としてとらえられているケースもあります。 (参照:拙ブログ「ベロの力み」) その意識されまくっている「舌」の根元である舌骨は、なんと頭や顎先とつながっているのが図を見ると分かりますね! そしてさらにびっくりなのは、舌骨はずっと後ろにある肩甲骨ともつながっているんです! 僕はこれに気がついたとき、衝撃を受けましたよ?。 はじめて、「身体全体を考えておく意義」を感じました。 タンギングという管楽器演奏上、重要なテクニックにおいてすら、頭や腕との関係が無視できないことが分かります。それが現実なのです! 肩甲骨は、腕の後ろのベースです。 頭は7?8キロの重さがあり、身体全体の動きの質とバランスに決定的な役割を持ちます。 (参照:拙ブログ『頭と脊椎』アレクサンダー・テクニーク7つの原理より) 頭ー舌骨ー肩甲骨でつながっているうえに、 舌骨ー顎先もつながっています。これは舌骨や舌もアンブシュアの形成や働きと大いに関係しているということです。 さらに、舌骨ー胸骨もつながっているのが分かります。 胸骨は全ての肋骨の係留地点のようなもので、呼吸と直接関係しています。 これで 「頭ー舌骨ー顎ー舌骨ー肩甲骨ー舌骨ー胸骨」という放射的な相互のつながりが見えてきま…
まさに、ベロに興味を持っていたところに、この記事を発見しました。
今度、レッスンで教えてください。
小川慶一さん
おおー!こんにちは!
こちらのブログへようこそ (^_^)/
またレッスンでぜひ尋ねてください。