【アンブシュアモーションの発見で高音がラクに!高校生からのメール相談】


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【質問者】

高校生のホルン吹きです。
喉についての悩みができてしまいました。

楽器を吹いているとF以上の音とかが喉が閉まっているのか緊張しているのか音が小さくなってしまって違和感しかないんです。

低音はしっかり鳴るのですが、高音は少しかすれて頑張ってる感じの音になってしまうんです。リップスラーもやっているのですが、ますます高音に上がる時に喉に力が入ってしまっていて吹いていてフッと抜けていく音にならないんです。スケール練習でも上に上がると、きつくなります。音程も不安定です。

どのように改善していくべきなのか全然分からないので教えていただきたくメールをさせて頂きました。

分かりにくいかもしれませんがよろしくお願いします。

***
【バジル】

おはようございます。

まず、あなたにとっての『音を上げる方法』を書き出してみて下さい。

そしたら、書いたことを意識してわざと多めにやってみて下さい。

もしそれで効果があれば、それは

『知っていることをやっていなかった』

『知っていることをやる量が足りなかった』

ことを意味しています。

もし効果がなければ、 それは

『自分の知っている方法は間違っていた』

ことを意味していますから、他の方法を考えたり驗したりする必要があります。

もし悪化すれば、それは

『自分の知っている方法は悪い方法だった』

ことを意味していますから、それを減らしたりやらないようにすることに効果があるかもしれません。

お返事お待ちしています。

****
【質問者】

私はリップスラーが高音を出しやすくする練習なのかなと思って多めに取り入れてみました。何度も繰り返してやってみたりしましたが、前とあまり変わらず…

どうしてもリップスラーで高音に上がるにつれて喉に力が入って閉まってしまい、Fから上の音が音が急に小さくなって弱々しい音色になってしまいます。

息の通り道を邪魔するように喉が閉まって息が入っていきません。スケール練習でも同じことが起きます。なめらかに上に上がっていきません。

低音は本当にリラックスして吹けます。

悪化はしていないと思うのですが、改善もしていないように思います。

***
【バジル】

なるほど。

リップスラーをたくさんやる、というのは練習方法であって、『音を上げる方法』ではないですね。

あなた自身が具体的に何をしたら音が上がると思いますか?

吹ける音域の中で音を上げてるときにやってることが音を上げる方法なのですが、では一体その時、自分はどうやって音を上げているのだろう?ということです。

どう思いますか?

***
【質問者】

勘違いしていました💦

私はアパチュアを少し小さくして息を多めに入れるのが音をあげる方法だと思います。

実際そうしようとしているのですが、息をたくさん入れよう!と思ってもやっぱり喉が邪魔してしまいます。

***
【バジル】

勢いはどうやってつけていますか?

***
【質問者】

しっかりと息を吸って勢いをつけて体の外に出す感じかなと思います。

***
【バジル】

勢いはどうやってつけていますか?

***
【質問者】

喉の下側ら辺から出している気がします…

***
【バジル】

なるほど、それは具体的な方法とかやり方のアイデアではないですね。結果的な感覚です。

どうすれば息に勢いをつけられますか?と後輩に質問されたときに、息に勢いをその後輩がつけられるようにしてあげようとしたら、どんなことを教えてあげますか?

***
【質問者】

息を沢山吸って思いっきり外に出すように吹いてみて、と言うと思います。

***
【バジル】

息を吸わなくても、すでに肺にある息をたくさん外に出すことができます。

さて、どうやって『たくさん外に出す』のか。その方法、やり方は後輩にどう教えましょう?

どうやったら、何をしたら、体内の空気は外に出ていくのでしょう?

***
【質問者】

腹筋を使ってグッとお腹に力を入れてみたら出ていく気がします。

***
【バジル】

お腹のその力は、膨らむ感じですか?凹む感じですか?

***
【質問者】

凹む感じです。

***
【バジル】

では、

『高い音ほど息を勢いよく出す。そのために、お腹を凹ませる』

ようにすると、どうなるでしょう?

***
【質問者】

お腹の方に力が入るから喉に力みが無くなる…のでしょうか??

***
【バジル】

試してみないと、どうなるかわかりません。

高い音のための息の強さや圧をお腹の力で担当したら、

・音
・吹き心地
・喉

がそれぞれどうなるか。

***
【質問者】

試してみました。

音量や音色はあまり変わらなかったけれど、吹き心地は少し良くなりました!

喉もあまり力が入らなくなった気がします。

***
【バジル】

おお、素晴らしい!

喉の力みを含む吹き心地に的確に効きましたね。

音量が変わらないということは、いままでと吐いてる量は同じで、吐くために体のどこの力を使うかが変わったということでしょう。

もっと音量を出すとき
→今回のやり方をもっとつよく大きくやる

もっと小さな音量を出すとき
→息をいっぱい吸い、吸ったときの体の膨らみや持ち上がりをキープしようとしながら、今回と同じやり方(お腹の力)で吐く

何か疑問なことや不明なことはありますか?

***
【質問者】

高音を出す時にお腹を使うようになってから、か細い音にはならなくなったのですが、口がバテやすくなってしまって💦

ずっと高い音を吹いてるからなのかもしれないんですが、どんな原因が考えられるのでしょうか??

***
【バジル】

バテるとどんなことが起きますか?

***
【質問者】

高音を外しやすくなってタンギングも汚くなってしまいます。

吹きやすさを求めてしまうので楽器を吹くフォームも崩れます。

***
【バジル】

外れるとき、それはひっくり返る感じですか?それとも下に落っこちる感じですか?

『吹きやすさを求める』というのはどういこうとですか?また、フォームとは何のことですか?

とりあえず、喉が苦しくない奏法=高い音ほどお腹の力を使って息に勢いをつける吹き方のとき、高い音で

①いままでよりちょっとだけ唇を閉じる

②いままでよりちょっと、顔面全体をリラックスさせる

の両方を試して比べてみて下さい。

***
【質問者】

どちらかと言うと下に落っこちる感じですが、上に音が上がらない感じです。

吹きやすさを求める時にマッピを当てる位置を少しずらしたりするために、楽器の角度とかが変わってきてしまいます。

①と②を比べてみましたが、あまり口の疲れに対処出来ている感じがなく…でも①の方が少しだけ楽になった感じです!

***
【バジル】

上に上がれない感じと、①がちょっと効果あるというのは整合性があります。

「上に上がる」ということ自体がそもそも何かうまくいってなくて、それをカバーしてたのが喉の頑張りでしょうね。

・音を上がるときに息の勢いをつける
・音を上がるときに唇をちょっと閉じる

の他に何か「上がるのに必要なことを」を加える必要があるのだと思います。

当てる位置がずれるのはどっち向きに動くのかは把握してますか?

実は、音の上下に対応してマウスピースの位置が上下に動くのは正しいです。向きを把握しているなら、音を上がるときにその方向に意図的に動かすのを加えると良いですよ。

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【質問者】

私はあまり歯並びが良くなくて、今日吹いてみたら確かに少し上に行く感じがあったのですが、それに加えて少し左にも動く感じがします。そして構えてる時の楽器の向きが、下の絵のように斜めの感じからだんだん本体部分が上を向いていってしまいます。

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【バジル】

全然問題ないことです。そういうひといっぱいいます。

あとはそれを少しわざとやると、高音が出やすくなるかどうか試してみて下さい。

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【質問者】

高音出やすくなります!

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【バジル】

素晴らしい!

それを、『アンブシュアモーション』と言います。

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【質問者】
そうなんですね!

今までフォームが崩れているのが気になっていたのですが、そこまで気にしなくていいと分かって良かったです。

高音にも上がりやすいので遠慮しないで演奏のためにアンブシュアモーションやっていきたいと思います。

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【バジル】

低音は逆方向にアンブシュアモーション試してみて下さい♪

有り難うございました!

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