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【演奏不安の問題】
小さい音、
高い音、
目立つ音、
…etc 「そこを演奏するのが不安・緊張する」という悩みに関して。
この不安や緊張が、
◎テクニカルな問題なのか?
◎メンタルの問題なのか?
を整理する一つの視点を提案します。
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テクニカルな問題としての不安・緊張
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たとえば弱音の演奏に際して強い不安や緊張を感じているとしましょう。
その時にまず問いたいのは、
「弱音の演奏方法をはっきり理解しているか?」
ということです。
ここで、ただただ「音量を落とす」「出過ぎないようにする」ということしか思い浮かばない場合、それはつまり、
『どうやって弱音を生み出すかを理解していない可能性がある』
ことを意味します。
「どうやって」の部分を知っている、あるいは仮説でも自分ありの考えがある場合、そのやり方を意識化し、意図的に行使しようと演奏やリハーサルに臨めば不安や緊張は減るか、減らなくても結果が良くなる可能性が十分あります。
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メンタルな問題としての不安・緊張
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「やり方」をよく分かっていても、不安になり緊張するという場合は、それは
『失敗する・思い通りにいかないという結果そのものへの不安・緊張』
でしょう。
これに向き合うには、
『わたしたちは誰しも、失敗することがある。結果を100%思い通りにコントロールすることはできないという事実』
をよくよく考える必要があります.
失敗した結果、何が起きることを恐れているのか?
嫌われる?
迷惑をかける?
恥をかく?
失職する?
…etc 失敗の「先にあるもの」を恐れている可能性もあるでしょう。
◎その恐れは、どれくらい現実的なのか?
◎その結果は、本当に受け入れられないものなのか?
よくよく考える必要があります。
とても不快だったり、しんどいことかもしれませんが、「恐れそのもの」にじっと向き合うことが必要です。
Basil Kritzer