2015年9月発売 『マンガとイラストでよくわかる 〜 音楽演奏と指導のためのアレクサンダー・テクニーク・入門編 〜』(学研)
あなたが、この本を手に取る理由は何でしょうか?
そこには、
あなたの興味
あなたの好奇心
あなたの情熱
あなたの抱えている困難
あなたの悩み
あなたの生き方
が関係していることでしょう。
アレクサンダー・テクニークの発見者である F.M.アレクサンダーは、演劇への深い愛と情熱があったが故に困難を抱え、それを克服し、かけがえのない経験得て、その後何世代も多くのひとにとって大きな恩恵をもたらす物事を発見しました。
この本の著者であるわたしは、音楽への愛と情熱、ホルンをもっと上手になりたいという向上心がきっかけでアレクサンダー・テクニークに出会い、後に経験した非常に苦しい状態をアレクサンダー・テクニークのおかげで乗り越えることができました。
アレクサンダー・テクニークを学ぶ・使う・実践するには、あなた自身に「これがしたい」という望みや情熱が欠かせません。
それと切り離されたアレクサンダー・テクニークは、曖昧模糊として抽象的で観念的なだけでわたしたちが生きる現実、作り出したい現実に何ら関係しません。
ですから、この本を読み始めるにあたってぜひ、
あなたの夢
あなたの情熱
あなたがいま本気で取り組んでいること
あなたがいまとても悩んでいること
を思い出し、感じてください。
第1章は、発見者F.M.アレクサンダーの足跡と、彼の発見したことの基本を簡潔に見ていきます。
第2章では、この本最大のセールスポイントである、「じゃあ、アレクサンダー・テクニークをどうやって演奏に取り入れるか」ということについてしっかり解説します。
第3章では、わたしに寄せられることが多い心やメンタルの悩みについて。実際の読者や生徒さんの声に寄り添って書いています。
第4章は、現場の指導者の方々に必要なことを書いています。昨今、野球人気を追い越しつつあるサッカー人気の基盤はどこにあるかご存知ですか?日本サッカー協会は、指導者の育成を計画的に行いました。近視眼的な結果や名声でなく、国民の健康向上の手段としてのスポーツ、サッカーを普及するビジョンがあり、それの担い手としての指導者を育てたのです。これから先、クラシック音楽や吹奏楽が日本で愛され続けるかどうかは、指導者次第なのです。
それでは、ぜひこの一冊をお楽しみください。あなたの役に立つことを願っております。
Basil Kritzer