アンブシュア改造で全然吹けなくなり、鼻が詰まったり首筋が張ったりして悩む大学生

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演奏できる音域が伸びない、そして息漏れや鼻づまり感に悩んでいる大学生トランペット吹きからメールで相談がありました。そのやり取りを紹介します。





【質問者】

こんにちは!

いつもバジル先生の記事を拝見しとても参考にしています!


私は中学校は吹奏楽でトランペットを、高校はマーチングでメロフォンを担当していました。

現在大学2年(20歳)で、ほぼ毎日メロフォンの個人練習をしています。


来年からマーチングの一般団体に入団しようと思っており、練習に励んでいるのですが、ずっと悩んでいることがあり今回相談させていただきます。


私は中学の時に顧問の先生に下顎を張るよう指摘され、そこからアンブシュアの改造をよくしていました。

半年近くチューニングB♭以上の音が出ず悩んでいた時期もありました。

バジル先生の顎を張ることについての記事を読んで、私もどん底に追いやられていたなと思います。


また、高校でマーチングをやるにあたって楽器を水平に構える必要があり、そのためにもアンブシュアをいじったりしていました。

そして高校1年生の頃から5年間、吹き続けると(特に大きい音や高音)唇が振動しなくなり、だんだんと音が出なくなってしまい、吹こうとすると唇の両端から息が漏れてしまいます。1曲すら吹ききれないほどです。


バジル先生の息漏れについての記事に書かれていたプレスを恐れずマウスピースと唇をくっつけることや、唇の周りを鍛えるエクササイズなど長年いろいろ試しているのですが一向に改善されません。


私は下顎が細く、上の歯の方が前に出ているのですが、そのせいか音が出なくなったときに鏡を見てみると唇がすぼまっており、下唇はマウスピースから見えないくらい巻き込まれていて、両端の息が漏れます。


吹き続ける練習が足りないのかと思い、長い時間ロングトーンをしたりもしましたが、音域が上がると全く音がならなくなります。

高校時代にパレードの練習として1時間以上歩きながら吹き続けたりもしていましたが、やはり音が上がるとでなくなります。(メロフォンでいうハイB♭以上)

反対に、それ以下の音ならなんとか吹き続けられますが、使い物にならないように感じます。


また、他の気になる症状として、吹いているうちに鼻が詰まるような感覚と、高い音を吹く時首が膨らむということがあります。

特に鼻が詰まる感覚は、音が出なくなる原因の一つのような気がしますが改善方法がわかりません。

長文失礼いたしました。


考えられる原因等、返信いただけたら嬉しいです。お願いします。



【バジル】

①この記事を参照にして、ご自身の「アンブシュアモーション」を調べてください
『金管楽器奏者のための、アンブシュアに関するヒント』

②動きの方向が分かったら、次の三つのレッスン動画を参考にして練習してみてください:
1:唇が痛くなってバテると悩むホルン吹きとのレッスン〜アンブシュアのセッティングとモーションのレッスン〜
2:超高位置アンブシュアタイプのホルン吹きとのアンブシュアモーション・レッスン
3:プレスは悪いものじゃない。むしろアンブシュア形成のための必要要素なんです。


どうなるか、またお知らせください。



【質問者】

お忙しい中お返事ありがとうございます!!

調べてみたところ、たぶん私は中高位置タイプだと思います。顎が少し後ろにあり、音域が上がるにつれて唇を横に引っ張っています。
また、息の流れは下向きです。
中学生のころ(アンブシュアをいじる前)は、マウスピースから上唇の真ん中が見えるくらい、低位置で吹いていました。息の流れは今と同じく下向きだったと思います。

また、私は音が上がるにつれマウスピースの向きを下げていました。
このことを自分で意識しながら、3つの動画をもとに練習しようと思います!



【バジル】

息の流れが下向きなら、どれだけ低い位置にあたっていても超高位置タイプか中高位置タイプなんです。

アンブシュアモーションですが、これは角度の変化ではなく位置変化で確認します。

角度が下がりながら位置が上がるひとも下がるひともいますので。

確か顎が小さく引っ込んでいるひとには中高位置タイプが多めな印象はありますが、ベルリンフィルのデイビッド・クーパーさんのように超高位置タイプもいますから、

あくまで

・アンブシュアモーション=位置変化
・息の向き


でタイプは分類します。

アンブシュアモーションはどうなっていますか?



【質問者】

アンブシュアモーションについて、以前からブログを読み、マウスピースを向ける角度のことなのかと誤解していたようです。

あまり意味を理解出来ていません。
本当に申し訳ないです。

バジル先生のブログにのっているアンブシュア動作の動画の1番最後の女性のような動き方をしています。

音が上がるにつれて楽器を左下に持っていっています。

息の流れは下向きです。



【バジル】

音があがるにつれてマウスピースとアンブシュアを左下に引っ張り下げているわけですね。

となると、音を下げるときはマウスピースとアンブシュアを右上に押し上げることになるはずです。

・左下↔右上のアンブシュアモーション
・息の向きは下向き


ならば中高位置タイプということになります。

音階やアルペジオを

・音を上げるときは『ちょっとわざと』マウスピースとアンブシュアを左下に引っ張り下げ、

・音を下げるときは『ちょっとわざと』マウスピースとアンブシュアを右上に押し上げる


ようにしながら吹いてみると、どうなるでしょうか?



【質問者】

ありがとうございます。

そのように音階やリップスラーを行うととても吹きやすいです!
特に上の音(ハイFあたり)がとても楽に出ます!


反対に低い音(ローFあたり)は少し吹きにくく感じます。

また、動きを意識すると少し長く音階等を吹いても息漏れしないのですが、タンギング(16分で4拍等)で音階を吹いてみると緩んでしまい、だんだん音が出なくなってしまいました。

しばらくはタンギング等の細かい音の練習はしない方がいいのでしょうか?



【バジル】

もともとが高い音の悩みで、それに即座に改善があるのなら、低音に少しやりづらさを感じても問題ないですね。

低音はもっと思いきりマウスピースとアンブシュアを右上へ押し上げてみてください。

タンギングもやっていくとよいですよ。

タンギングをする前にアンブシュアモーションをやるようにしてみるとどうなりますか?



【質問者】

わかりました!
もともと高音は苦手なので、低音の時に右上にするよう意識してみようと思います。

次に楽器を吹けるのが2日後なので、その時にタンギングをする前にアンブシュアモーションやってみようと思います。



【バジル】

報告お待ちしております。


– – -2日後- – –


【質問者】

こんばんは。
タンギングの前にアンブシュアモーションを行うと、息漏れは改善されました!!
1音ずつ吹く前にアンブシュアモーションを整え、それを積み重ねて行こうと思います。

あと、前から気になっていた点として、吹いているうちに鼻が詰まったような、圧迫されているような感じになります。また、上の音に行くにつれ(ハイCあたりから)首の特に右側が膨らみます。

首の膨らみは苦しいほどではないのでそんなに問題視していないのですが、鼻のほうは苦しくなることがあります。

なにか解決策など知っていましたら教えていただきたいです。



【バジル】

成果があって良かったですね!

鼻のつまり感は、ハミングでも起きますか?

色々な高さの音をハミングしてみてください。



【質問者】

ハミングではあまりそのような鼻のつまりを感じませんでした。



【バジル】

なるほど。

ちなみに、楽器演奏しているとき

・顎を上げている
・顔を上げている
・首を反る
・背中を反る
・胸を張る
・腰を反る・立てる

ようなことのどれかやっていることはありますか?



【質問者】

背中を反る
胸を張る
腰を反る・立てる

この3つは当てはまります。



【バジル】

そしたら、

背骨は耳の真裏からお尻まで体の中心を通っているんですが、

そんな背骨の首、胸、腰のあたりをそれぞれ、ちょっとだけ曲げてあげるとどうなりますかね?

反るかわりにちょっと曲げる。




【質問者】

曲げることを意識するとかなり改善されました!!
継続しようと思います。

それに加えて、アンブシュアをセットしやすいよう鼻で息を吸うようにしたことも鼻の苦しさの改善に繋がっているように感じます。

曲などを演奏する際、鼻と口のどちらが呼吸をするにあたって向いていますか?



【バジル】

改善してよかったですね!

鼻で吸った方が鼻の苦しさが改善したというのも興味深いですね。

曲の時は、鼻だと時間が間に合わない/量が足りないことが多いので、口で吸うことになるでしょう。

でも、曲の部分部分をさらうとき(インテンポで通さなくていいとき)や、曲の箇所箇所の奏法を作っていく段階ではアンブシュアのセットを優先して鼻で吸えるなら鼻だやることをお勧めします。



【質問者】

わかりました!
自分のペースでできる練習の時には鼻で息を吸うようにしようと思います。

バジル先生からのお返事を参考に練習したことを通して、自分の課題はタンギングにあるのではないかと思いました。
アンブシュアモーションを意識してのリップスラー、スケール等は以前に比べつまづきが少なく上手くいくのですが、スタッカートやアクセント等、細かい音になると息漏れ(唇が緩む)しやすいということがわかりました。
これから重点的に練習しようと思います。



【バジル】

そういった息漏れは、アンブシュアモーションを奏法の基本にしてやっていくなかで唇の閉じ合わせがしっかりしてきて問題が徐々に改善されてくると思います。



【質問者】

わかりました!

丁寧に答えてくださり、本当にありがとうございました!!!





2 thoughts on “アンブシュア改造で全然吹けなくなり、鼻が詰まったり首筋が張ったりして悩む大学生

  1. バジル先生
    初めまして、山野です。宜しくお願い致します。
    私はクラリネットを始めたのは去年の10月でした。いまだに「ラ」から「シ」までは苦手です。音が出たり、出なかったりしています。いまいち理由が分からないです。アンブシュアモーションが必要でしょうか。私は個人レッスンの先生が付いていますが、日本人の先生です。アンブシュアモーションのことを一度も聞いたことはありません。私はバジル先生のビデオを拝見したきっかけで、アンブシュアモーションのことを知り、とても気になって仕方がありません。ぜひご指導頂けますでしょうか。
    宜しくお願い致します。 
    山野

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