プロとは何か


仕事とはなにか?基本的には、他者に奉仕(serve)することであり、奉仕の量がすなわち仕事の広がりである、という考え方を比較的最近知ったが、非常に腑に落ちた。





自分にとって大切なことを、他者にとって役立つ形で共有することが、奉仕の力を高めるひとつのコツである、とも。



自分もまだまだできていないことや分からないことがあるのに何が『教える』だの『レッスン』するだの言ってんだテメェはという自分への目線が自分の中にあるが、

『レッスン活動を通じて他者に奉仕する』

ことが仕事としてやっていることでありやりたいことであるという気付きが力をくれた。

その、『テメェは大したことないのになにを偉そうに教えてやがる』という目線は、実はとても素人臭い未熟なものであった。

プロとは仕事としてやっているということであり、仕事は他者に奉仕するということ。

それなら、プロとして考えるべきは第一義的に、『他者に奉仕すること』であり、そのために問うべきは『何によって、どうやって自分の場合は奉仕を最大化できるか』であり、自分に確認すべきは『奉仕できているかどうか』であったのだ。



この気付きというか、整理のおかげで、

『ひとの役に立ちたい』

という自分の中に何故か根強くある気持ちに、何が気恥ずかしさや青臭さ、あるいは罪悪感すら感じていたのが、スパッと断ち切れた感じがする。

揶揄する目線、懐疑する目線こそがオコチャマだったんだ。

プロであるとは、他人に奉仕せんとするということなんだから。



プロとしての成功は、

『それでどれだけ他者に奉仕できるか』

なのだとすると、

演奏のプロになりたいということは即ち

『演奏をすることで他者に奉仕したい』

ということであり、『演奏して生きていきたい』とは実は異なるのだ。

『演奏して生きていきたい』という願いが強烈なひとは、『演奏する』ことを『他者に奉仕すること』にいかにつなげるかを見出だしていけば、プロになる・プロとしてやっていくことに必要なその努力は苦でなくなり困難や障害も結局あまり気にならない。

なぜなら演奏して生きていけるからだ。



そうすると、プロであることは演奏して生きていくための手段であり、他者に奉仕することがプロであるための手段だ。

レッスンして生きていきたい僕は、レッスン活動がその手段であり、他者に奉仕することがレッスン活動を続けるための手段である、ということになる。

『自分は何をして生きていきたいのか』

という問いが、結局すごくすごく、根本的に重要であることがこれでみえてくる。



自分にとってそれがすごくすごく楽しいなら・大切なら、それを通じて他者に奉仕する形を見出だせると、仕事として成立しやすくなり、

仕事として成立するとその大切なことをもっとたくさん、あるいは深くやり進めることがしやすくなる。



こうして他者に奉仕するのは自分のためであると分かる。

『自分はちゃんとしたプロだろか?』という問いには、『自分はどれぐらい他者の役に立っているかな?』を、

『自分はプロになれるか?』という問いには、『自分はこれで他者に奉仕できるか?』を、

『自分はこれで奉仕できるか?』には『自分はこれで奉仕したいか?』を探る。


そうして思い出すのが、

『プロ演奏者』

という存在が、演奏を通じていかに生きる希望、勇気、愛を思い出させてきてくれたか、いかに人生を支えてくれたか、である。

いまでも。

そうして僕はきょうもCDや演奏会にお金を払う。ときによってはぼくにとっては食べ物よりも大切だから!


Basil

✳︎奉仕とは、「利害を越えて尽くす、役立つ」という意味であり無償や非営利という意味ではないことに注意✳︎



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