6年ぶりのホルンレッスン

先日、数年ぶりにちゃんとホルンのレッスンを受けました。

結論としては、「受けてほんとうによかった!」。

先生の説明やアイデアを、自分の経験や知識と関連づけながら、よく理解できましたし、自分でもなんとなく思ってたり知っているけれど確信が持てないことを、プロとして活躍する素晴らしいプレイヤーである先生が言ってくれたり、実演してくれたりすると、とても背中を押してもらえたように感じました。

曲の解釈や吹き方も、いろいろ納得。持参した曲に対して抱いていた苦手意識が、だいぶ取れました。

レッスン中、先生が吹いて見せて、聴かせてくれると、自分ではまだ言葉や意識的な理解に到っていないことが、「なんとなくだけれどよく分かる!」実感があります。

先生が吹いてくれて、直後に自分が吹くと、普段できないことが前からできていたかのように「できちゃう」ことがあるんですよね。

翌日ひとりで練習すると、そこはイマイチなんですが、レッスン中に一回でも「お、できたな」という経験があると、「できる能力はあるから、心配すまい。練習するだけして、適度にほっておこう」という、良い割り切りができます。

先生が横で歌いながら、演奏を引き出し、導いてくれると、自分で思っていた以上になかなかいい感じで演奏できる。

吹き方、曲に関して明確なビジョンを持っていて、それを実践しているひとの影響下にあると、ほんとうに吹きやすいです。

これだけでも、レッスン受ける価値ものすごくアリ。

レッスンの途中くらいから、ホルンの演奏のことや、自分のホルン奏者としての能力に関してモヤモヤと抱いていた不安、消極性が消滅していきました。

次の日、自分ひとりで練習していると、その不安や消極性は3〜4割戻ってきているんですが、同じ一日の中で、自分の「自信と積極性」対「不信と消極性」の対比を認識できたのはとても価値がありました。

レッスン中の自分と、自分ひとりの自分。その違いから、先生が自分に取ってくれる態度や言葉と、自分が自分に対して取っている態度や言葉の差異がよくわかるように思いました。

レッスンの次の日から、もっとどんどん、次々と曲をさらう気になったのも、自分のなかでは新しい感覚です。いつも、ねちねちとひとつの曲をさらって、「までできてない」まだできてない」のループにわざわざはまりこむことを繰り返していたので….(困ったもんだ)

レッスンのなかで導かれた「自信と積極性」の状態って、良い意味でいろいろ割り切れるし、良い意味でテキトーになれるし、「次の日への期待」が持てるものでした。

何年もずーっと、自分がとても抽象的で漠然とした不安、自己否定のようなものに引きずられながらホルンに取り組んでいたんだなあ、と思いました。

この不安とか自己否定は、自分の奥深くにあるものなので、実際のところこれからも存在し続けるだろうし、高まったり治まったりムラはあることでしょう。

しかし、それを「ホルン演奏」とガッチリ結びつけなくていいな、とはっきり思えました。

思えば、アレクサンダーテクニークの勉強をする過程は、ホルンと自己否定を結びつけた反省から、建設的に学びを進めることができました。だから、教師としての自分のスキルとか将来に関して、むやみに不安を膨らましたりわざわざ否定的に考えたりすることがあまりありません。

でもホルンは、中学生のある時点から、自分の中の自己否定傾向に結びつけ、それを動力にすらしてずーっとやってきてしまった。

それがいかに、自分の足を引っ張り、自分を不幸にすることか。ホルンが大好きなのに、よりによってそれと不安や自己否定、破滅妄想をくっつけてしまったんですね。

大学を卒業して6年経ちましたが、自分の人生に責任を取れるかな、という自信がやっとついてきて、それでホルン演奏に関しての(無駄でしかない)「自己否定と不安病」から卒業する方向へ進む決心がついたのだと思います。

だから、レッスンを受ける決意もできた。先生にメールしたときは、それはもうドキドキしましたし、レッスンに向かう電車のなかは、破滅妄想でいっぱいでした(笑)

次のレッスンもまたもうすぐです。建設的に、適度な割り切りとテキトー精神で、練習頑張ろう。

練習の在り方ややり方についても、先生からはものすごくいい話が聞けました。その内容は、世の中高生や音大生にとっては、刺激的すぎるかも….(笑)

もしそれを公にすると、間違いなく議論を起こすであろうが、全くもって真実、納得の考え方に触れられました。

やっぱりプロで活躍しているプレイヤーは、建前論、もっともらしいお題目でものを教えませんね。現実に根ざしていて、爽快でした。

どんなお話しだったのかは……ネットでは内緒です(笑)

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6年ぶりのホルンレッスン」への2件のフィードバック

  1. 以前の私は、否定されると全部がダメという風になってしまい、必ずスタートに戻るという具合でした。出産、育児、たまにホルンを5分吹いては今日は吹けた!でしたが子育ても落ち着きホルンと向き合うことがただ嬉しくて楽しくて今はあの頃教わったことを思い出しながら日々練習です。先日バジルさんの指導を受け、ここに書かれている事と同じ様なワクワクを体験させてもらいました。日記を読むだけでワクワクを思い出します。ありがとうございました。

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